プロ野球界では、FA(フリーエージェント)選手の移籍が注目の的となっています。その一つとして、広島東洋カープに所属する西川龍馬選手のオリックスへのFA移籍により発生するであろう人的補償は誰になるのかが注目を集めています。この移籍に伴い、広島は新たな選手を獲得する権利を持つことになりますが、果たして広島がどのような選手を狙っているのでしょうか?
西川龍馬選手は、カープの主力選手として8年間にわたりチームを支えてきました。彼の移籍による人的補償制度の活用には、カープの戦略と将来への展望が関わっています。カープが新たな選手を獲得することでどのような戦略を描くのか、その詳細を探ってみたいと思います。
カープは、FA選手の移籍に伴う人的補償制度を活用し、将来有望となる若手選手の獲得を狙っているのではないでしょうか。なぜなら、チーム内の主力野手陣の高齢化が課題となっており、特に右の若手野手の獲得が将来的な戦力強化に繋がるし年齢層のバランスにもあらわれているからです。
人的補償制度の活用によって、カープは将来性のある若手野手を獲得し、チームの競争力を向上させる狙いがあります。広島は新たなチームの展開や戦術に活力をもたらし、ファンの期待に応える可能性があります。
西川龍馬選手の移籍による人的補償制度の活用は、カープの戦略と未来の展望を象徴しています。カープがどのような選手を獲得し、チームをどのように強化していくのか考えてみました。
1. FA権行使に伴う補償制度について
1.1 補償の仕組み
プロ野球のFA(フリーエージェント)制度には、FA権を行使した選手が所属する球団から離れて他の球団に移籍が決まると、旧所属球団に金銭または金銭+人的補償をしなければならない補償制度があります。補償内容は選手のランクによって異なります。
理解しやすいように、FA選手のランクについてと発生する補償内容を金銭補償のみの場合と金銭補償+人的補償の場合のデータをまとめました。
所属球団内年俸順位 | ランク |
---|---|
1〜3位 | Aランク |
4〜10位 | Bランク |
11位以降 | Cランク |
補償タイプ | ランク | 補償内容 |
---|---|---|
金銭のみ | A | 旧年俸の80%(2度目以降は40%) |
B | 旧年俸の60%(2度目以降は30%) | |
金銭+人的 | A | プロテクト外の選手1名 + 旧年俸の50%(2度目以降は25%) |
B | プロテクト外の選手1名 + 旧年俸の40%(2度目以降は20%) | |
C | 金銭・人的補償なし |
1.2 人的補償の流れ
プロ野球のFA制度における人的補償の大まかな流れは、FA選手がコミッショナーから契約締結選手として公示された日から2週間以内にプロテクト名簿を旧球団に提出する必要があります。旧球団はプロテクトした選手28名以外の中から1人を選んで獲得することができます。具体的には、FA選手が移籍すると、移籍先の球団がプロテクトした選手を除く獲得可能名簿を旧球団に提出することで、旧球団が人的補償を行うための手続きが始まります。FA制度における人的補償は、選手の移籍に伴う旧球団への補償内容がランクによって異なり、移籍先の球団がプロテクトした選手以外の中から旧球団は補償の対象となる選手を選ぶ仕組みとなっています。ちなみに期限はFA選手がコミッショナーから契約締結選手として公示された日から40日以内となっています。(但し例外有り、詳しくは日本プロ野球選手会 オフィシャルサイト 野球規約・統一契約書で)
参考:日本プロ野球選手会 オフィシャルサイト 野球規約・統一契約書
2. 西川龍馬の年俸とその後のカープへの影響
2.1 西川龍馬の年俸推定額
西川龍馬選手の2023年の年俸は約1億2,000万円と推定されています。所属球団内の年俸順位とランクは以下のようになります。
所属球団内年俸順位 | 選手名 | 年俸 | ランク |
---|---|---|---|
1位 | 菊池涼介 | 3億円 | Aランク |
2位 | 大瀬良大地 | 1億8000万円 | Aランク |
3位 | 秋山翔吾 | 1億5000万円 | Aランク |
4位 | 会沢翼 | 1億4000万円 | Bランク |
4位 | 九里亜蓮 | 1億4000万円 | Bランク |
6位 | 西川龍馬 | 1億2000万円 | Bランク |
7位 | 森下暢仁 | 1億1000万円 | Bランク |
8位 | 栗林良吏 | 9500万円 | Bランク |
8位 | 坂倉将吾 | 9500万円 | Bランク |
10位 | 松山竜平 | 6500万円 | Bランク |
2.2来季の新井カープへ与える影響
西川の2023年の成績は109試合出場で打率3割5厘9本塁打56打点7盗塁。
外野の一角が抜ける事になり来年はさらなる得点力不足に陥るとの声もあります。しかし、考えようによっては末包や田村・中村(貴)ら有望株の台頭につながる可能性もあり不安と楽しみが入り混じっています。
3. プロテクト漏れする選手は誰か?
3.1 プロテクト漏れの予想
それではオリックスのリストに名前が載っているのは誰になるのか?様々な情報を集めてみると以下の選手の名前が挙がっていました。
この表は各予想で名前が挙がった選手をあげたもので予想したものではありません。
名前 | 年齢 | 投打 | ポジション |
---|---|---|---|
村西 良太 | 26 | 右投左打 | 投手 |
比嘉 幹貴 | 40 | 右投右打 | 投手 |
前 佑囲斗 | 22 | 右投右打 | 投手 |
本田 仁海 | 24 | 右投左打 | 投手 |
日髙 暖己 | 19 | 右投左打 | 投手 |
横山 楓 | 25 | 右投両打 | 投手 |
漆原 大晟 | 27 | 右投左打 | 投手 |
福永 奨 | 24 | 右投右打 | 捕手 |
石川 亮 | 28 | 右投右打 | 捕手 |
西野 真弘 | 33 | 右投左打 | 内野手 |
大城 滉二 | 30 | 右投右打 | 内野手 |
廣岡 大志 | 26 | 右投右打 | 内野手 |
山足 達也 | 30 | 右投右打 | 内野手 |
大里 昂生 | 24 | 右投左打 | 内野手 |
渡部 遼人 | 24 | 左投左打 | 外野手 |
福田 周平 | 31 | 右投左打 | 外野手 |
元 謙太 | 21 | 右投右打 | 外野手 |
杉澤 龍 | 23 | 右投左打 | 外野手 |
佐野 皓大 | 27 | 右投右打 | 外野手 |
小田 裕也 | 34 | 右投左打 | 外野手 |
T-岡田 | 35 | 左投左打 | 外野手 |
3.2 カープが獲得したい選手の特性と要件
カープ球団が人的補償で獲得したい選手は、若手で右打ちの野手ではないかと言われています。野手陣の若返りとチームの戦力強化を図るため、こうしたタイプの選手獲得が求められます。
3.3 指名予想が一番多い選手
SNS等での情報を集めるとだいたい皆さん名前を挙がていて一番多かったのは元 謙太選手です。
元謙太(けんだい)選手は、岐阜県多治見市出身のプロ野球選手で、外野手としてプレーしています。中京高校出身で、2020年にオリックス・バファローズからドラフト2位指名を受けて入団しました。ドラフト当時、カープも指名を検討していたとか松田オーナーが気に入っていたとかいろいろ情報が飛び交い今回の予想に繋がっているんだと思います。
SNSや各情報のこのような予想は以前から当たらない物ですよね。かつての丸の時の長野や新井の時の赤松、大竹の時の一岡・・・。事前に予想されていた選手とは違う展開になるものです。
4. まとめ
西川選手のFA移籍による人的補償制度の活用には、カープの戦略と将来への展望が期待されています。カープが狙うのは若手で右打ちの野手とされており、野手陣の若返りと戦力強化が焦点となっています。
FA選手移籍後の人的補償制度は、元の球団が新しい選手を獲得できる機会を得ます。カープが求める選手の特性は、将来性のある若手であり、野手としての活躍が期待されるタイプだと思われています。しかし、過去を振り返ってみても事前の予想は外れる事も多くふたを開けて見ないとわかりません。
相手(オリックス)のある事なので駆け引きもあるでしょう。みんなが考えるという事は当然オリックスも考えており実際のカープの目標(欲しい選手)は読まれないのが成功のカギなのですから。
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